FOAビジョンと事実情報

日本の強みを活かしたIndutry 4.Xの世界

 製造現場のチームワークや改善、日々の管理活動において蓄積・活用されているノウハウや知見は、日本の製造現場の優位性の源泉です。 FOA(Flow Oriented Approach)では、この日々現場で蓄積・活用されている様々な情報を「事実情報(※)」と定義し、ドイツ流Industry4.0(平面2軸アプローチ)に、この「事実情報」を加えた3軸アプローチを“日本流IoT”と捉えています。

 1つ目の軸は、サプライチェーン軸です。モノの流れをデータで捉えサプライヤーから物流、流通(販売)までを通す軸です。 ここでは、PLM(Product Lifecycle Management)といったモノの流れのトレースデータの集計・蓄積・分析や、市場のデータから、その反応や顧客ニーズの変化を分析するCRM(Customer Relationship Management)が対象になります。更に、工場内や1つの企業内だけでなく、工場間、企業間などの調達連携、物流業界でのデータ連携などが共生の観点から広く議論されています。

 2つ目の軸は、高度自動化生産軸です。自律ロボット、3Dプリンター、ドローン、構内マップによる実物管理など様々なセンサーとAI技術との融合が図られ、自動化のさらなる高度化が議論されています。設計図からものの加工、製品化までをネットワーク連携し、人手を介さないで製品設計情報の流れを完全自動化するトライアルも始まっており、飛躍的な生産性向上が期待されています。

 そして、FOAが提唱する第3の軸が、「組織感度の向上」です。現場のイベントであり、事実をベースにした情報(事実情報)によりビジネスアジリティを高める第3の軸です。上図で示すようなサプライチェーン軸(1軸)+高度自動化生産軸(2軸)にもう3軸目の、「組織感度の向上」を加えた立体構成の構図です。 デジタル化や自動化に伴う効率化に加えて、組織全体で「事実情報」を共有、解釈することで得られる新たな気づきや知見により、現場の状況に臨機応変に対応することができます。また、このFOAのビジョンの元で弊社が育んできた「FOA-Studio IoT統合ソリューション」をより多くの方々がご活用頂くことによって、新たなIoT時代の人や組織の成長と進化を加速させていきます。

FOAの「生産管理単位」とは

 製造現場は、一般的に製造管理のための加工や組み立てなどの「工程単位」に分けられています。装置やトレーン等、作業単位に生産計画や作業指示が出ているのです。 製造現場ではこの工程単位で生産を管理し、製造に関わる組織もこの工程単位を束ねる形で構成されています。

 このように、工程の中に含まれる装置やトレーンで生産計画の最小単位になるような範囲について、製造活動の最小範囲とみなすことができます。 FOAでは、この製造活動の最小範囲(単位)を「生産管理単位」と呼び、この生産管理単位上で起こる様々なイベント情報や広範囲にまたがる設計情報、データを即座に意味や価値のある内容にデジタル化し、システム上でリアルタイム配信するIoTソリューションをご提供致します。

FOAの「事実情報」とは

 製造現場では日々様々なイベントが起きています。FOAが示すイベントとは、「生産管理単位」と定めた装置やトレーンのような製造工程上で発生する様々な変化(温度変化、圧力変化であり、硬度や粘度の変化・・・)を現す一連の情報のことです。生産プロセス上の進捗情報、トラブル情報や故障情報、また不良発生情報なども重要な「イベント情報」です。これらのイベント情報が現場の日々活動の起点になっています。

 これらの製造現場のイベント情報をFOAでは「事実情報」と呼んでいます。 更に、製造現場には、商品や製品に関する様々な「設計情報」が存在します。 ものづくりにおける大きなテーマの一つは、この「事実情報」と「設計情報」を意味のある形に組合わせて、いかに淀みなくスピーディに組織全体に流せるかということにつきます。

事実情報は、大きく3つのフレームで構成されています。イベント情報、背景情報、説明情報です。

イベント情報
  …活動上の有意な事象に関する情報

背景情報
 …その事象の原因や要因を含んだ周辺情報

説明情報
 …事象を説明するものさし
  (基準・規格・標準等)情報やノウハウ情報

 「事実情報」は、現場の生産管理単位の範囲で起きている様々な生産・製造活動(イベント)情報と、現場のノウハウの蓄積である設計情報等を5W1H形式の現場のコトバ(現場で日々使われている言葉表現や用語表現)を通じて簡潔・明瞭に纏め上げた一連の情報群です。

FOAの「CTM(意味ありメッセージ)」とは

 「CTM(意味ありメッセージ)」とは、製造現場の様々なイベント(事実)情報や、商品・製品に関する設計情報を、”意味や価値のある”形式に纏め、その情報をデジタルデータ化したデータ群(メッセージフレーム:情報短冊)のことを示します。「CTM(意味ありメッセージ)」は、イベントデータ+背景データ+説明データの構成で一纏まりのデータセットとして構成されています。 このCTMデータセットを構成しているCTM内に含まれている最小粒度の情報要素のことをCTMの「エレメント」と呼んでいます。

 製造現場におけるイベントデータや背景データとしては、現場の装置やラインのPLCやコントローラ、各種センサー、ウエアラブルセンサー、現場PC、カメラ、タブレット、などの多彩なセンサー群が挙げられます。また、説明データとしては、製品・部品の設計データサーバ上の情報リソースや、生産のためプロセスデータや生産計画・部品調達といった生産準備データサーバ上の情報リソース群が対象となります。CTMに載せる情報の対象についてはほぼ無限の可能性があり、カット&トライで現場の状況に合わせてスモールスタートに組み立てていくことも出来ます。

この「CTM(意味ありメッセージ)」を生成し、企業や組織全体へリアルタイム配信を実現するソリューションこそが、弊社のIoTアプリケーション「FOA-Studio」です。 FOAの長年の製造現場ノウハウを集約した「製造現場・デファクト5CTM」を通じて、あらやるお客様の製造現場の見える化を迅速かつ強力にサポート致します。